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講演会の様子

講演後、私からもいくつか質問させていただきました。その一つが「せん妄と認知症の見分け方」です。私は医師として、この難しさについて常々感じてきました。これについて山口先生からは、以下のような解説をいただきました。

「せん妄と認知症の見分けは、私にも大変難しいです。昔は認知症の周辺症状にせん妄が含まれていましたが、新しいBPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)には、せん妄は入っていません。
基本的には、せん妄は認知症と区別すべきだということです。認知症の場合は、症状が徐々に進行していきます。ですので、急に変化が起こったときには、まずせん妄を疑うべきだと考えています。また、認知症の場合は症状の変動が起こりませんが、せん妄は症状が変動するという特徴があります。加えて、せん妄であればなんらかの誘引があり、誘引を取り除くことによって良くなっていきます。ですから、その誘引を見逃さないようにすることが大切です。」

群馬大学大学院 保健学研究科 教授 山口 晴保先生
研究会の様子

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