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2. 心臓外科医療について

お話しされる天野先生

心臓外科医療の対象とは
  • ● 突然死をきたす可能性が高い心疾患である。
  • ● 放っておくと心臓のポンプ機能が悪化して、心不全をきたす心疾患である。
  • ● すでに心臓機能が悪化して症候性となった結果、薬では管理不能になった心疾患である。
心臓外科手術では
  • ● 心筋そのものよりも、心筋への栄養血管、ポンプ機能を正常に保つための心臓弁、心臓から全身へ血液を送る大動脈を手術することが多い。
  • ● スタッフ間で作業的医療行為の内容を確認し合って、その適用範囲を拡大し、無駄をなくすことが円滑なチーム医療に繋がる。
心臓外科診療で良い手術結果とは
  • ● 過去の治療成績に裏付けられた術式が心臓・その他の臓器で機能障害を残されずに行われた。
  • ● 術後の生活に影響するような合併症を引き起こさなかった。
  • ● 術前に到達が予想された生活の質に達した。
  • ● 術後に遭遇する他の病気に対して悪影響を与えなかった。
  • ● 以上が実現することが、心臓外科術が成功するということである。
天皇陛下の手術に携わる
  • ● 冠動脈バイパス術での症例を積み重ねた結果、大きな出会いを頂いた。
  • ● 現在、お元気に公務を行われている。
心臓手術後の遠隔期成績「術後どれだけ長く生きられるのか?」
  • ● 順天堂大学で2002年から2009年までに冠動脈バイパス術を受けた1597人の患者は、平均年齢69歳で、5年生存率は90%、10年生存率は83%だった。これらの患者は、51%が糖尿病であり、73%が高血圧であった。
  • ● 一般的な69歳の平均余命は15年である(50%生存率は15年)。
  • ● これにより、糖尿病や高血圧を持つ患者が多く存在する一方で、冠動脈バイパス術を受けても一般的な寿命と殆ど遜色無いという結果となった。
  • ● また、患者のうち心臓が原因で死亡した場合の生存率は、5年生存率は98%であり、10年生存率は97%である。
  • ● これにより、術後患者は心臓が原因で死亡することは珍しく、術後死亡のほとんどは心臓以外が原因である。

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