最新レポート

続いて、リハビリテーション研究発表が行われました。座長は、西伊豆病院 リハビリテーション科長 小倉太一がつとめました。

【リハビリテーション研究発表演題】

慢性期長期療養患者における 体重計を用いた 下肢荷重力運動の有効性 いわき湯本病院 矢内 遥

標準的算定日数後の患者に対して、体重計を用いた下肢荷重運動を行った結果、座位保持能力、下肢化重力ともに改善が見られ、基礎的な運動として効果的であることが示唆された。

当院独自の口腔構音器官訓練プログラムの作成 〜 発話明瞭度と食形態での訓練効果の検討 〜 花川病院 島崎 佳織

先行研究を基に作成した訓練プログラムは、発声発語機能と嚥下機能のどちらにも効果がみられ、今後も活用が期待できる。

水中運動は負荷が小さい!? 〜 水中での起立運動負荷時の呼吸・循環反応 〜 熱川温泉病院 横山 啓太

若年健常男性を対象に起立運動負荷を水中、地上で行った結果、水中での起立運動は負荷が減少したが、運動前安静時は喚気が亢進し、運動時は心負荷が大きくなっていた。

当院回復期病棟における重量患者の特徴 〜 日常生活機能評価に着目して 〜 石巻港湾病院 小野寺 泰弘

退院時B項目の4点以上の改善に関連の強い項目の抽出を試みた結果、寝返り、起き上がりなどの8項目で有意な偏りが見られ、さらに入院時の日常生活機能評価合計点が12点と13点を境にして、退院時の4点以上の改善割合に差があった。

当院回復期病棟運動器疾患患者における運動能力と栄養状態の関連 竹川病院 橋本 重倫

運動器疾患患者を対象に、退院時M-FIMと栄養状態、さらにM-FIM改善度との関係性をした結果、退院時移動自立度に栄養状態が関与していることが明らかになった。

小倉リハビリテーション科長リハビリテーション部門研究発表の全ての演題が終了後、小倉リハビリテーション科長から、「今年度入職し、初めて座長を務めさせて頂きました。発表全体を通じて、日頃の疑問を素直に研究に取り入れていると感じました。研究の視点はとても面白いと思います。研究活動を行う際には、仮説をたてることが大切です。それにより、方法論が絞られます。内容についても、ある程度絞って研究してはどうかと感じました。そうすることで、もう少し明確に主張を述べることができると思います。」と、全体に通じるコメントを頂いたあと、それぞれの演題について改善点や、より有意義な研究とするためのアドバイスを頂きました。

教育・研修