最新レポート

回復期での片麻痺患者の歩行に対するFES(機能的電気刺激)の使用経験 花川病院 河野 祐也
Bioness社のNESSL300は回復期での使用報告は2013年の時点で2件である。本研究では、回復期での使用件数がまだ少ないNESSL300を片麻痺患者に使用し活用方法を検討した。結果、NESSL300を使用した歩行では、低周波刺激により麻痺側下肢の遊脚が補助され、前額面上の同様が軽減される可能性があると考えられた。
当院回復期リハビリテーション病棟における脳卒中患者の転倒・転落の特徴 竹川病院 宍倉 浩司
脳卒中患者で複数回、転倒・転落があった患者の特徴を明らかにした。表出が困難な患者に対しては、単独行動にいたる動機を捉えること、中等度介助を要する患者に対しては危険を評価し早めの対策を立てること、の2点を各職種が包括的に介入することで転倒転落の予防・帽子に繋がると考えられた。
足欲介入による、高齢者の身体機能及び気分の変化について 石巻港湾病院 可野 健太郎
回復期病棟入院患者において、足浴実施前後での足関節背屈角度や歩行速度、バランス能力、心理面の変化を調べることを目的とした。結果、足浴を実施することで歩行速度やバランス能力が改善し、運動後の気分にも影響を及ぼす可能性があることが示唆された。

リハビリテーション部門の発表終了後、座長の小柳部長から以下のような講評をいただきました。

昨年のこの場で昨年の座長の西伊豆病院の小倉科長から、仮説が足りないのではないか、という指摘がありました。それは、明確な仮説としっかりとした目的を持って、それを立証していくような流れを作ることで、より良い研究が出来るのではないかと言うご指摘だったと思います。今年の研究では、各病院その内容をしっかりと意識してできていたのではないかと感じました。
一つだけ指摘させて頂くならば、毎年指摘されていることではありますが、n数(対象者数)の少なさが挙げられると思います。最近、世間では、ビッグデータと言う言葉も聞かれます。せっかく良い研究をしていても、n数が少ないことで信憑性や信頼性が低いものと判断されてしまいがちです。もちろん少数に注目して、研究を積み重ねてエビデンスをとっていくという事も大切だと思います。しかし、せっかく健育会グループも大きな組織に成長してきましたので、グループで協力し合ってデータを共有して研究がすすめられるようになれば、より信頼性の高い研究が出来るようになるのではないかと思いました。そのような発展を期待して、コメントを終わらせて頂きます。

座長の小柳部長

教育・研修