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その後、(仮称)湘南藤沢記念病院準備室長の松本純夫先生より、研究会全体を通しての講評を頂きました。

発表に対する講評は、先生方がしてくださいましたので、私は健育会グループがどのように社会の役に立つかと言うことについてお話させて頂ければと思います。今、国全体の医療の中で一番問題になっているのは、健康寿命と実寿命の間に非常に長い時間があるということです。男性で9年、女性で13年と言われています。これは、国民皆保険の制度のある国だけで見られる現象です。たとえば、アメリカではこのような現象は見られません。なぜなら、皆さんご存知の通りアメリカでは約半数の人が健康保険制度に加入していません。だから、死にそうになるまで病院に行かないのです。いいかえれば、ピンピンコロリです。また、発展途上国では制度そのものが無いような国もあります。しかし、他のヨーロッパ等の国と比較して、日本が健康寿命と実寿命の間を短くするようなことができれば、これは日本が世界に発信出来る施策になると思います。

(仮称)湘南藤沢記念病院準備室長の松本純夫先生

寿命について、お話したので、スーパーセンテナリアン(110歳以上の人物)についてお話させて頂きます。100歳の人は日本に2万人居ますが、110歳になると1000人レベルです。スーパーセンテナリアンに共通していることは、「前向きな性格」「比較的強度の高い運動をしている」「外傷の既往がほとんどない」ということだそうです。関連する遺伝子もありますが、強い関連のある遺伝子はないそうです。ただ、3要素は共通しているそうです。そういう意味では、本日はリハビリテーション部門の様々な発表もありましたが、バランス感覚を取り戻すようなリハビリが一番必要なのではないかと思います。そのようなものを健育会で作り出して日本や世界に発信することができればと考えています。
最先端の情報を掴んでいくということは、組織の発展にとても大切なことだと思います。そういう意味で、私は日本病院会 倫理委員会の委員長や次世代医療ICT基盤協議会の委員をつとめています。また、茅ヶ崎セントラルクリニックの岩尾先生は、日本尊厳死協会 理事長をつとめられています。そのような人材は、グループの発展に大きく資するものだと考えています。今後のグループの発展を期待します。

研究会の様子

健育会グループでは、これからも研究発表を通じてグループ全体のレベルアップをはかっていきます。そして、今年のスローガンである「笑顔でビジョンを達成していきます」の実現に向けて、それぞれの病院・施設で更なる取組みを進めて参ります。

教育・研修