私たちの看護理念
私たちの看護理念
患者が求めている
安心感を提供する
健育会では、患者さんが看護師に求めていることは“安心感”だと考えています。
これは、看護師一人ひとりの「三重の関心:Threefold interest(Florence Nightingale)」の上で成り立ちます。
この3つが大きく、きれいな三角形を描くことが重要です。
そしてこの3つの積み重なる成果によって個人が成長し、使命感が培われていくと考えます。
ナイチンゲールの教え
健育会グループでは、ナイチンゲールの教え(Notes on Nursing:看護覚え書)を看護実践の基本としています。
看護とは
「自然(自然治癒力)が患者に働きかけるに
最も良い状態に患者を置くことである」What nursing has to do, … is to put the patient in the best condition for nature to act upon him.
Florence Nightingale
看護は、体が健康を妨げているものを除去しようとしたり、バランスを取ろうとする自然の働き(回復過程)の中で、治癒力が働きやすいように、最も望ましい条件に(患者の)生命をおき、暮らしを整えていくことです。
この最も望ましい条件を作り出すには、患者の生命力の消耗が最小に整えられることが必要です。
それは、
「新鮮な空気、陽光、暖かさ、清潔さ、静かさなどを適切に整え、これらを活かして用いること、また食事内容を適切に選択し適切に与えること」It ought to signify the proper use of fresh air, light, warmth, cleanliness, quiet, and the proper selection and administration of diet-all at the least expense of vital power to the patient.
Florence Nightingale
これらによって、はじめて可能となるのです。そして、その時々の患者の持てる力を最大に引き出すように工夫することが看護なのです。
看護としての観察とは
「患者の顔に現われるあらゆる変化、姿勢や態度のあらゆる変化、声の変化のすべてについて、
その意味を理解すべきなのである…
患者が何を感じているかを…
言わせることなく…
読みとること」Now a nurse ought to understand in the same way every change of her patient’s face, every change of his attitude, every change of his voice, ... without causing him the exertion of saying what he feels.
Florence Nightingale
看護の中で最も基本であり、かつ重要なことは「観察」です。ナイチンゲールは、「もしあなたが観察の習慣を身につけられないのであれば、…どんなに親切で熱心であるにしても、看護師になることを諦めたほうがよい」とまで言っています。
「(患者が)真実を述べるということは、…想像しているよりもはるかに難しい」ものなのです。この患者にどのようなケアをすることが適切な看護になるかを見抜く能力、変化の意味を理解できる知識が看護師として不可欠な能力であり、必要な資質なのです。観察が看護の質を決定するとも言えるでしょう。
看護師のもつ責任とは
「たんに自分自身が適切な処置を行なうだけでなく、 ほかの誰もがそうするように手筈を整える」
To be “in charge” is certainly not only to carry out the proper measures yourself but to see that every one else does so too; to see that no one either wilfully or ignorantly thwarts or prevents such measures.
Florence Nightingale
看護師が担う責任には、上記のことまで含まれます。
その看護師が居ようが居まいが、患者に必要なことが平常通りに行われ、患者が困るようなことがないこと。
そして、発生しうる不都合な事態に対して、あらかじめどのような対策が必要かまで整えること、それらが看護師がもつ責任です。
看護師に求める役割
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- 安心感を提供する
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健育会グループでは、患者さんが看護師に求めていることは「安心感」だと考えています。診療・治療に関することについては、問題点を的確に医師に報告し指示を受けること、診療・治療以外の患者さんの療養上のお世話については、自分たちで責任を全うすること。患者さんが求める安心感をしっかりとご提供することを、看護師に期待します。
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- あるべき姿を実現する
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健育会グループでは看護部門の指針を「あるべき姿」として示し、このあるべき姿を実現することを看護師に期待しています。
- 患者さんの立場に立ち、人格を尊重した看護・介護を提供します。
- 患者さんの状態にあった適切な対応(看護・介護)を提供します。
- 患者さんやご家族が納得できるように説明を行い同意を得ます。
- 他部門と連携しチームアプローチを活用した看護を提供します。
健育会の看護師とは
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- 使命感を育むことができる人
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健育会では、“医療介護に携わる者としての使命感”が大切であると考えています。使命感とはナイチンゲールが言うように、「それは何が正しく、何が最善(最適)であるかという、あなた自身が持っている高い理念を達成させるために自分の仕事をすること」です。使命感を持つ看護師は、自分自身の理念を満足(追求)させることと、患者に対する関心に支えられて仕事をします。指示されたから、業務だからそれを行うのではなく、自分自身の理念を満足させるために行うので、自然とあらゆる五感を働かせるものです。だから仕事に熱中しているのです。
使命感をもつ看護師は、どんな時でも学びと考えることができるでしょう。生涯学び続けることを自分の理念や使命とし、また困難なことに遭遇しても学びと考えられるのです。使命感は、後に述べる三重の関心によって培われると考えています。
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- 患者が求めている安心感を提供できる人
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健育会では、患者さんが看護師に求めていることは“安心感”だと考えています。
これは、看護師一人ひとりの「三重の関心:Threefold interest(Florence Nightingale)」の上で成り立ちます。この3つが大きく、きれいな三角形を描くことが重要です。そしてこの3つの積み重なる成果によって個人が成長し、使命感が培われていくと考えます。
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- チーム医療の中での
コーディネーターになることができる人 -
私たちが目指す質の高い医療を実現するために、看護師は各職種のプロフェッショナルたちを結ぶ役割を担っています。
看護師ほど、医療介護の中で広くさまざまな領域を学び、横断できる職種はありません。それぞれの専門家が完全一体となって機能するために、必要な情報を自らに集約し、また各々に届け、彼らの“持っている力を最大に発揮できるようにコーディネートする”のです。
このようにして、プロフェッショナルたちを結び、患者を最良の状態に整えていくことがチーム医療の中での看護師の役割です。
- チーム医療の中での