Vol.213 健育会グループの新型コロナウイルス対策について。

健育会グループの現状は、3月9日時点で、幸いなことに全病院・施設の外来・入院患者、通所・入所者、職員のいずれにも感染者は出ていません。竹川病院の外来患者と花川病院の入院患者に感染の疑いがある人が出ましたが、保健所に検査を要請したところ、当日中に保健所が検体を持って来院し、1~2日後には陰性であることが判明しています。

世界の国別の累計感染者数を見てみると、日本は17位(3月16日時点)です。日本の検査体制が整っていないことを考慮しても、諸外国に比べて日本の医療は十分に機能している状況だと考えています。報道では、不安をあおるような情報が大きく取り上げられ、診療を停止していた病院が再開したといった明るいニュースの扱いは小さくなっています。新型コロナウイルス感染症は、適切に対処すれば治る病気です。中には真偽が疑わしい情報などもあり、健育会グループ職員の皆さんは、報道を鵜呑みにせず、厚生労働省や保健所、グループ内から提供される情報を信じて、冷静に対応してください。

感染症対策という点では、新型コロナウイルスの対策はインフルエンザやノロウイルス対策といった、今までに我々がやってきたことの延長線上にあるものです。職員の役割は、基本的に「ウイルスを持ち込まない」「発生した場合は、拡大させず最小限に止める」ことです。その上で、地域の感染状況に合わせた強化対策を図っていく必要があります。グループ内では、全ての施設が、既に独自の新型コロナウイルス対策マニュアルを作成。それらは、厚生労働省の『新型コロナウイルス感染症について』や『高齢者介護施設における感染対策マニュアル 改訂版』、一般社団法人日本環境感染学会などのウェブサイトを常に確認し、作成しています。

マニュアルのポイントは、「一般情報ではなく、自施設で実際にどのように対応するのか」「活用するものであり、形骸化させない」「第三者がわかる(暗黙の了解を文字にする)」という3点です。どの施設のマニュアルも丁寧に作成されていましたが、その中でもわかりやすく、注目したいマニュアルの一部を紹介します。まず、湘南慶育病院の「外来患者のフロー図」は、“わかりやすく具体的な内容”になっている好例です。

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