Vol.267 新社会人フォローアップ研修を実施しました

皆さん、こんにちは。一堂に集まって話を聞いてもらうのは4月以降半年ぶりです。本日は、健育会グループが目指す目標と病院理念についてお話ししたいと思います。

まず、法人や病院などの団体・組織は、社会にどう貢献できるかというミッション(使命)が必要です。そして組織の一人一人が使命をしっかりと理解し、そこに向かって役割分担しながら日々の業務の中で積み上げていくことが欠かせません。まずは、皆さんにそうした自覚を持ってほしいと思います。

健育会グループが掲げるミッションは、「光り輝く民間病院グループ」です。このミッションは、私が先代から理事長職を受け継いだ時に生まれたものです。

私は大学病院で8年間臨床医師として勤めた後、健育会グループの理事長を継いで経営職に就くという選択肢を選ぶこととなりました。そこで、社会に貢献できる医療法人グループとして健育会にしかできないことをしなければならないと思い、このミッションを考え出しました。


30年前の当時、医療は人の命を扱う特殊なものだから、立派な医療を提供する病院が赤字経営になるのは当然という常識がありました。それゆえほとんどの公立病院は赤字続きで、そこで生まれた負債は国が賄っていました。医療は“聖域”だったのです。一方の民間病院は、レベルが低く儲け主義だから黒字経営ができるんだという認識が浸透していました。

しかし、そうした考えではいずれ日本の医療は立ち行かなくなると私は考えました。当時日本は豊かだったので公立病院の赤字を賄うことができましたが、今後国の財政が逼迫してくればそうはいきません。将来的に赤字ばかりを出す公立病院は縮小し、病院数は減少して、救急のたらい回しに代表される様な患者さんが病院で適切な治療を受けられなくなる事態が頻発し、医療崩壊が起こってしまう。

その時に我々民間病院こそが、健全な経営のもとで質の高い医療を提供し、永続的に日本の医療を支えていくパイオニアになること。それが健育会グループのミッションである「光り輝く民間病院グループ」であると考えたのです。