10月31日に第49回衆議院議員総選挙が行われました。現在、新型コロナウイルス感染症対策を始めとし、日本の財政は非常に危機的状況に立たされています。今回、私が注目していたのは、各党の政策を国民がどう受け止め、答えを出すかでした。結果をふまえて、医療従事者として、また経営者として感じたことをお話します。
10月8日に発売された『文藝春秋』11月号にて、財務事務次官・矢野康治氏の寄稿が掲載されていました。タイトルは「事務次官、モノ申す―このままでは国家財政は破綻する―」。選挙を控えた各党の施策ビジョンに言及しつつ、国の財政危機の深刻さを訴えるものでした。私は非常に勇気ある行為と受け止めました。
今回の選挙では、消費税引き下げや給付金など、いわゆる「バラマキ」政策によって民衆の支持を得ようとする動きも見られましたが、そのようなお金はどこにあるのか。今、必要なのは根本的な構造改革です。国が存続するために本当に必要なことは何か――結果として、国民はしっかりと将来を考えていました。希望の持てる選挙だったと思います。