しかし、そうした状況下でもグループ全体の持続的な発展を目指すことを諦めるべきではありません。そのためには一つ一つの病院・施設の将来性を見直し、発展すべきところは発展させ、見込めないところはいかに地域に貢献しながら縮小していくかということを職員全員で考え、形を変えながらも継続していく必要があるのです。
先日亡くなられた京セラ創業者の稲盛和夫氏の言葉に「環境が変わったら自分を変えろ」というものがあります。日本という国の環境が変わったから、自分も健育会グループも変わらなくてはいけない。そうした発想が、「SDGsフォーラム」開催の原点となっています。
フォーラムは全職員参加型です。管理職をはじめ希望する職員は誰でも参加可能で、各病院施設で自由な意見交換を行います。フォーラムの進行を担当するファシリテーターには、若手のリーダーや将来の幹部候補の方に担っていただきます。また、フォーラムを円滑にすすめるにあたっては、ファシリテーターとしての知識とスキルが必要です。病院理念浸透研修でも講師をお願いしているデロイトトーマツコンサルティング社にファシリテーター向けの研修会をリモート形式で3回実施することにしました。以下は、その第一回目となる研修会の様子です。
初回の研修は、SDGsやSWOT分析についての理解を深めてもらうための講習を実施。SDGsの基本概念からフォーラムの趣旨説明、そして実際に持続可能な病院・施設の経営を目指す際に必要となる、強みや弱み、外部環境を把握して経営方針を決定するSWOT分析についての説明が行われました。