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今後、日本は少子高齢化が加速し、働き手が減っていくことが予測される中、医療介護の分野ではいかに質を落とさずに省力化していくかということが大きな課題となっています。
そこで昨年2月に健育会グループのヘルスケアシステムズは、人工知能研究の第一人者・松尾豊氏が顧問を務める松尾研究所とタッグを組み、医療分野におけるAI導入への取り組みを開始したことを発表しました。今回は、その後の医療DXにおける取り組みの進捗についてお話しようと思います。
本年度は医療DXへの投資の年。人口が減り医療に携わる職員も減る中で、いかにDXで仕事を効率化していくかが大事になってきます。効率化によって、職員が減っても変わらぬ医療・介護の提供を実現できます。
具体的に健育会グループが昨年何をおこなったかというと、まずは各病院、施設にスマホを導入。現在グループの8割近くの病院、施設で導入が完了し、LINE WORKSで多職種の職員同士でコミュニケーションが円滑になり、チーム医療として関わった患者さんの情報共有が早くなりました。現在ではまだ一部の施設でしか対応できていないスマホとナースコールとの連動も全病院、施設に対応する予定です。また、スマホと電子カルテとの連動も準備が整い次第、順次対応していく予定です。
また、各施設で利用者さんのベッド上での状態(心拍、呼吸、体動、離床等)をリアルタイムで確認することで、利用者さんの安全と職員の業務効率が図られるパラマウントベッド社の眠りスキャンやバイオシルバー社のaamsといった見守りシステムの導入も進めています。