昨年、健育会グループでは、医師向けのe-learning教材として、「リハビリテーション医療に携わる医師の心得」を作成しました。今年は、患者に向き合う医師の心得 ~総合診療医の視点から~というタイトルで、第2弾を作成しました。この教材を作るにあたって、私が込めた思いをお話します。
健育会グループのミッションは光り輝く民間病院です。それは堅実な病院経営のもとに、スタッフ全員がクライアントに愛情を持って親身な対応をしている病院です。医師にとって愛情を持って親身な対応とはどのようなことかを考える機会になればと思い、今回この教材を作成しました。
目の前の患者の病気を治すことに全身全霊を尽くすことが医師の使命です。
しかし、病気を治すことだけで、目の前の患者が豊かな人生を送ることができるとは限らないと私は思います。医師が診療にあたる時に患者を客観的に見ることが的確な診断・治療には必要です。愛情をもつということは目の前の患者に愛情を注ぐことではありません。一言でいうと人間愛を持つことです。 目の前の患者の人生が豊かになるためにどのような判断をするか、それが医師の役割です。
患者は病気を治す為だけに来院するのではありません。自分の人生を豊かにしてもらうために来院することを我々は忘れてはいけないのです。