Vol.278 予算要約書「1年後の姿」のフォーマットを変更します

また、今年、健育会グループは70周年を迎え、「確固たる経営基盤で国の医療を支える」というミッションに加え、「クライアントに愛情を持って親身な対応」という目標を掲げています。この親身な対応は、一朝一夕には実現できません。病院施設運営で最も大事なことは安全です。医療事故を起こさない、感染を拡大させない、虐待を発生させない等、患者さんや利用者さんを安全に保つということです。安全はどんな状況においても何よりも優先されなければなりません。次に経営、安全ができた後に経営を考える。安定した経営基盤を確立し日本の医療を支えます。最後に親身な対応、安全が保たれ、経営基盤が安定すると、職員にゆとりが生まれて心にも余裕ができます。そこではじめてクライアントに親身な対応ができます。そして光り輝く民間病院に近づくことになります。この「安全」、「経営」、「親身な対応」を実現する順番が重要なのです。

これらの考え方を新年度の計画に反映するため、予算要約書の「1年後の姿」のフォーマットを変更することにしました。まず見える化。「安全」、「経営」、「親身な対応」ごとに、収益事業別(入院病棟別、外来、透析、検診等)の指標を設定し、昨年実績をもとに目標数値を定めます。そして、この収益事業別の目標達成のために各部署はどういった貢献ができるのか、具体的なアクションを記載します。今まで通り、自部署の質の向上や職員のスキルアップ等、自部署独自の目標も定めます。

したがって、新年度からは自部署の目標達成のために何をするのかということと、他部署(収益事業別)の目標達成のためにどういった貢献ができるのか、という2軸の考え方で目標を設定していきます。この2軸の目標が達成できれば、病院全体がone teamになり、そしてour teamにつながっていくことになります。

現在、この方針を全ての病院施設を訪問し、幹部職員に対して私から直接話をしています。2023年度の予算ヒアリングは、この新しいフォーマットで作成された予算要約書が完成した時点で病院施設を訪問し、実施する予定です。