「患者に向き合う医師の姿勢」要旨
講師:JA秋田厚生連 山本組合総合病院 院長
近田 龍一郎 先生
- ■山本組合総合病院では、病院全体で経営に参画する取り組みを実施。
- ■プロジェクトチームは6つのチーム「経営計画策定」「地域連携」「病床管理」「コスト適正化」「生産性向上」「情報発信」で成り立ち、中心に経営会議がある。そして、チーム医療から、チーム経営という考え方を導入した。
- ■よりよい病院づくりのため、‘将来ありたい病院' 像を病院内で明確化。大切なことは「職員も患者も気持ち良く過ごすことのできる病院に磨きをかける」こと、「患者さんも病院スタッフも病院を楽しむ」ことだという共通の認識を持った。そして、患者さんに病院を楽しんでもらうためには、職員自身が仕事を楽しむことが重要である、と考えた。
- ■楽しむとは、「患者さんの視点に立った医療の提供」が必要であり、そのためには「患者さんが何を望んでいるのか、患者さんの不安はどのようなことか」を的確な把握が大切である。
- ■患者さんは十人十色であり、同じ病気、同じ年齢だとしても、効果的な治療法は異なる。そこで、患者さんには心の安らぎを提供し、治療に関してはある意味オーダーメイドな、ベストではないかもしれないが、よりベターな医療を提供していく。
- ■患者さんは良い教師であり、患者さんから学ばさせて頂く姿勢が大切である。また、医療の進歩は目覚ましく、自分の専門外であれば、たとえ知らないことがあっても恥ずかしいことではないと考えている。知らないまま、できないままにしておくことが恥ずべきことである。
-
■医者が治すというのは、少々高慢に感じる。患者さんは自分で治る力をもっている。患者さんの視点に立ち、その人が持つ治癒力を正しい方向に導くのが医者である。