演題が終わった後、石田院長から講評を頂きました。
石巻港湾病院の発表では、中心性頸髄損傷の患者さんですが、ここまでよく回復された、と感じました。その中で、失望感を生じないように訓練をつづけるということは大変なことであっただろうと思います。本人の希望を叶えることができてよかったと感じました。
竹川病院の発表では、コミュニケーションが出来ない状態で、何を求めていくのかという発表であったと思います。人間の尊厳を支えるための行為としては非常に大切なことだと思います。
熱川温泉病院の発表では、診療拒否をする患者さんと粘り強くコミュニケーションをとって、スタッフの対応に統一性を持たせたことにより、成功した症例だと感じました。
西伊豆病院の発表では、アルコール中毒の精神的に不安定な患者さんに、ボランティアをお願いして社会との接点を作ったことは非常に大切なことで、アルコール依存症になるとそれが難しいと思います。しかも、西伊豆の相談員を巻き込んでの社会復帰はよかったなと思います。これからも頑張ってください。
いわき湯本病院の発表では、環境が変わると自分を見失う人が多く居ます。認知症が進んで、それを取り戻すためには何が必要かを示唆している症例だと思います。これもやはり人間の尊厳を大切にしたために良くなったのではないかと思います。
花川病院の発表では、いかに歯が大切かよくわかりました。自分の生活を取り戻すと言うことは、食を失うことと正反対であると言うことがよくわかって、回復に大切な鍵であるということを改めて教えられました。入院患者さんの歯の状態を一人ひとり把握されている先生には頭が下がります。口腔ケアも、この事例を鑑みやるともっと充実したものになると思います。
石川島記念病院の発表では、目標の設定をどこにするか、他職種の関わりの中で決定することと思いますが、短期間で退院できたことは自宅での生活を想定し、何が必要かと言うことを検討したと言うこと、それが、キーポイントだと思います。特に社会福祉士の情報が大きかったのではないかと思いました。
茅ヶ崎セントラルクリニックの発表では、透析と言うのは非常に毎日毎日忙しい状態だと思います。患者さんの容態もすぐに変化するし、側から離れられないという状態が続くのだと思います。よく維持されていると思います。先の震災でも、地震、津波のときに、透析をやってくれる病院がダメになり、石巻赤十字病院を頼りにしましたが、集まった患者さんを仙台、山形まで移動してやっていました。そのように同じ地域の連携は、大震災では意味が無くて、遠いところできちんとやれることが大切だと思います。これからも、グループの一員として、頑張って欲しいと思いました。