みなさんの発表内容を伺い、最後に私からお話いたしました。
1年間コロナ禍の中、日常業務で感染対策をしながらも研究を続け、今日発表できたみなさんの努力に敬服いたします。
当然ですが、看護研究とリハビリ研究では違った面が見られました。看護研究では、ふだんの業務から課題を探って研究したと思いますが、もう少し大きな視点で取り上げることが必要です。叶谷先生のお話にもありましたように、今後に向けての改善を示唆できる考察が足りませんでした。研究を続けると同時に「業務で患者さんに効果が現れる」こと(成果)も大切にするべきだと思います。
リハビリ研究は常に外に向けて学会発表などをしていることもあり、非常に慣れている印象を受けました。さらに踏み込んで、「健育会グループならでは」の新しい視点での研究をしていただきたい。吉村先生のように「栄養観点からのリハビリ」など、業界の定説に一石を投じるものを健育会から発信できることを願っています。
健育会では「ミラクル賞」を設けています。画期的な症例改善ができたチームを表彰するもので、多数の実績があります。例えば、さほど改善されなかった症例は「ミラクル賞」の事例と何がどう違うのか――このような観点から症例を集めることで、新たな切り口を探し、示唆に富んだ研究をしていただきたいと思います。
本当に1年間お疲れさまでした。しかし、今日はゴールではなく、来年に向けての出発点です。来年、さらなるすばらしい研究発表が聞けることを楽しみに期待しています。