Vol.262 健育会グループ第16回目看護・リハビリテーション研究会

各発表・質疑応答を終えたところで、座長の叶谷由佳先生から看護部門の発表に対して病院ごとにそれぞれ講評をいただきました。その一部を抜粋して紹介します。


本来3月に研究発表を行うはずがこの時期となり、新しい研究をしながらの発表準備は大変だったと思います。大変お疲れ様でした。演題の半数は継続研究で、普段の看護の中で何が重要か、蓄積がわかる結果になりました。参考にしたいという意見も聞かれ、看護の実際のケアに活かせる有意義な発表が多かったと思います。私からは日本看護研究学会で発表することを踏まえて、いくつかお話させていただきます。

(石川島記念病院)
結果に基づいて考察を行う際に優位差が見られなかった場合は、点数の良し悪しに関わらず「〜の可能性がある」など、断定を避けてください。結果だけでなく、他の研究を引用して膨らませる方法も有効です。在宅の関心より、訪問看護の経験が影響するかもしれないとありましたが、私が行っている退院支援の研究でも、実際に退院後の患者さんの様子を観ると看護師の意識が高まると感じています。「訪問看護の経験や退院後の結果を見ることが影響する可能性がある」ということを文献で補足すると、よりいい考察になると思いました。

(石巻健育会病院)
回復期リハビリテーションの研究がありましたが、ここまで着目している研究はこれまでなかったと思います。研究者目線で見ると、私的研究に関しては信頼性と妥当性をどう検証したかが問われます。学会などで発表する際は、その部分をどう担保したかをしっかり入れるようにしましょう。