2025年TQM活動の振り返り
今回の振り返りの中で2つ事例を挙げると、「定着している活動」としては、茅ヶ崎セントラルクリニックでは2020年度に取り組んだ「ゴミ分別に関する業務効率化とコスト削減」を今年度も取り組むテーマとして、分析、発表してもらいました。定着したポイントとして、職員に分かりやすい表示をすること、効果が出たら職員にすぐにフィードバックすること、という非常にシンプルなこと等を挙げてました。
また、「定着していない活動」としては、花川病院では2017年度に取り組んだ「入院時評価時間の短縮化に向けた取り組み」を今年度も取り組むテーマとして分析、発表してもらいました。こちらは、定着しなかったポイントとして、歯止めと標準化の内容に深く踏み込めなかったため標準化ができず継続する仕組みにできなかったこと、また、コロナ禍の期間に入院の流れが変わってしまったこと等を挙げていました。
質疑応答では、同様の取り組みを行っている病院・施設から、具体的な対策やアドバイスが寄せられたり、「ノーリフトケア」や「眠りSCAN」に関する情報共有や、入院・来院時の待機時間短縮のための予約システム導入提案など、各病院・施設に共通する課題についての意見交換も活発に行われました。
加えて、手法上にある標準化と管理の定着が弱かったこともわかりました。TQM活動の成果や改善されたプロセスを現場に根付かせるためには、定期的な見直しが重要で、人員異動があっても活動を持続できるマニュアル作成、TQM推進者の引き継ぎや教育システム、TQM活動委員会の強化が重要であることを皆が再認識しました。
TQM活動として取り組むべきか曖昧な課題に対し、そのテーマが業務の質を上げる全員参加型の活動であるかを改めて見直すきっかけとなる場面も見られ、Our Teamとしての意識が高まるディスカッションが行われました。

