その後、京都府立医科大学附属病院 太田 凡先生に「救急医療とアドバンス・ケア・プランニング」の演題で教育講演を賜りました。
アドバンス・ケア・プランニングとは、「将来の意思決定能力の低下に備えて、将来の医療及びケアについて、患者さんを主体に、そのご家族や近しい人、医療・ケアチームが、繰り返し話し合いを行い、患者さんの意思決定を支援する過程(プロセス)」のことです。そして、アドバンス・ケア・プランニングにおいては、同意を得ることでが重要でなく、時間をかけてでも患者さん・ご家族と一緒になってその患者さんの終末期の過ごし方について悩むことが大切とのことでした。
私は以前より、健育会グループに入院する患者さんやご家族に「この病院で看取ってもらいたい」と言っていただける病院グループになりたいという理想を話してきました。なぜなら、それが究極の信頼関係が築けた証だと考えているからです。アドバンス・ケア・プランニングは、その究極の信頼関係を築くための一つの手法になるのではないかと感じました。
健育会グループの病院・施設においても、医師のリーダシップの元に多職種が協働し、患者さん一人ひとりの希望に沿った尊厳ある生き方を実現するために、アドバンス・ケア・プランニングをぜひ実践して欲しいと思います。