Vol.190 健育会グループ 平成30年度 医師研修会が行われました

私から以上のような話をした後、箕岡医院 院長 箕岡真子先生に『「終末期医療の倫理」の基礎と「DNARの倫理」~アドバンスケアプランニングの重要性~』という演題で、ご講演を賜りました。座長については健育会グループ 岩尾副理事長が務めました。

箕岡先生のご講演では、終末期医療を現場で考えていくための様々な学問的な基礎についてお話しいただきました。

興味深かったのは、人生の最終段階をどのように過ごしたいかを考える「アドバンスケアプランニング(ACP)」の始まりは、机上の議論からではなく、現場で医師と患者さんが今後の治療・療養について深い対話を続ける中からであったというお話です。

健育会グループでも、このように終末期医療の倫理の発展のプロセスの中で現場で生まれたACPを活用し、患者さんとご家族、医師医療関係者の中での対話を深めて患者さんと価値観を共有して行くことができればと思います。そこで必要であるのが前述の「医師の高い倫理観」と「人間力」です。医師にそのような基盤があってこそ、患者さんやご家族は我々を信頼して心を開いてくださるのだと考えています。