Vol.197 第13回 TQM活動発表セミナーを開催しました。

前/後半のそれぞれの演題が終わった後には、田中院長、庄司看護師長より、発表演題1題1題に丁寧な講評をいただきました。

その後、審査員長である東邦大学医学部教授 長谷川 友紀先生を中心とした審査員7名によって別室で協議された結果、次の最優秀賞1題/優秀賞2題が選ばれました。

最優秀賞

特別養護老人ホームにおける
持ち上げ介助回数の低減
ケアポート板橋
チーム名:ケアツール板橋

ご利用者を持ち上げる場面が多い介助と回数を調べると、ベット上で持ち上げる回数が多いこと、またベッドでの上方移動、体位交換を行う際、持ち上げることでご利用者への負担がかかることもわかった。そこでスライディングシートを使用することで、持ち上げ介助回数の低減を図った。使用方法を教えられる職員の育成、勉強会の実施、マニュアルの作成などを行うことにより、対策実施前にスライディングシートを使用していない職員が39人であったのに対し、対策実施後には3名にまで減り、波及効果として表皮剥離事故や褥瘡発生件数が低減した。

特別養護老人ホームにおける持ち上げ介助回数の低減

優秀賞

介護福祉士の情報収集統一化と
電子カルテの運用の見直し
花川病院
チーム名:記録はこれでいいんかい?

医療療養病棟60床から地域包括ケア病床30床、医療療養病床30床に変わったことにより入退院患者が急増したが、介護福祉士は患者情報をタイムリーに把握できずに適切なケアができないでいた。申し送りノートでは情報が混在しており、電子カルテを活用できていない現状から、患者情報収集の統一化と電子カルテ運用の見直しを課題とした。電子カルテのマニュアル作成、勉強会実施等の対策を行うことにより、電子カルテによる患者情報の把握/記録が実施前14%から実施後100%と改善し、チーム医療の一員としての自覚が生まれた。

介護福祉士の情報収集統一化と電子カルテの運用の見直し

優秀賞

しおさいデイケアにおけるサービス提供時間の延長
介護老人保健施設しおさい
チーム名:Nana-Hachi

平成30年4月の介護報酬改定により1時間ごとのサービス提供時間に変更になった。現行6時間のサービス提供時間では、大きな基本単価の減算が見込まれるため、職員は補充せずに減算幅を最小限に抑えることができないかを検討した。時間の明確化、スタッフの連携、早遅番勤務の導入、送迎の割り振りなどを行うことで、職員の勤務時間を増やすことなくサービス提供時間を対策実施前6時間から対策実施後7時間にすることができ、減算幅を抑えることができた。

しおさいデイケアにおけるサービス提供時間の延長