Vol.223 健育祭で国会議員などの先生方と座談会を行いました

座談会は、冒頭で私が「大学と密に連携する民間病院という計画を慶應義塾大学にいただいてから、8年ほど経ちます。現在、湘南慶育病院の運営は順調で、一息つくことができました。ただ、計画では他にもいろいろとやるべきことがあって、現状はまだ全てできているわけではありません。今後は計画段階で止まっていた事業も、しっかりやっていきます」というあいさつをして始まりました。

今回、皆さんの話をお聞きして、湘南慶育病院の使命を改めて認識することができました。良い地域というのは、住民が「幸せな人生を送れた」と感じる所です。心豊かな人生を送るということにはキーワードが二つあって、それは“元気”と“安心”。元気については、病気の早期発見や予防のために健康診断やドックにも力を入れています。また、健康と病気の間である未病への対策や指導については、今まで以上に取り組むべきだと考えています。安心ということでは、何でも診てくれる地域の病院になることで、しっかりと地域の皆さんに貢献していきたいと考えています。

今回の座談会では、引きこもりがちな高齢者に、残りの人生をどう過ごしていただくかということも話題になりました。介護が必要になったときに施設に入りたいという方は、健育会の施設に入っていただけば、優秀なスタッフが揃っているので心豊かな生活を送っていただけるはずです。一方で、まだ施設に入りたくない、できるだけ1人で過ごしたいと考えている方も大勢います。そうした方々の希望を叶えるために、1人でも安心して暮らすことができる環境を、病院が提供しなければいけません。それを実現するのが、湘南慶育病院の開院前に構想を練っていた「Hospital in the Home」です。

具体的には、朝テレビをつけると画面に「今日は元気ですか?」と表示され、そこで「はい」に対応するボタンを押さないと同院の訪問看護チームが様子を見におうかがいするなど、自宅でも病院と同等の医療サービスを提供しようというものです。湘南慶育病院がある藤沢市遠藤地区で、いち早くこの構想を実現させたいと考えています。そして、この取り組みを成功させ日本中に広げることで、現在10年ある実際の寿命と健康寿命の差を、半分に減らすことを目指しています。

慶應義塾大学大学院・渡辺光博教授

星野剛士衆議院議員

市川和広神奈川県議会議員

有賀正義藤沢市議会議員