Vol.223 健育祭で国会議員などの先生方と座談会を行いました

また、施設に入る場合と1人で暮らすのでは、どちらが幸せなのかということも話題になりました。やはり自分に合う施設を見つけてそこに入った方が、本人も安心でき、更に介護費用も効率的になると思います。しかし、どうしても集団生活はしたくないという方にとっては、施設の暮らしは必ずしも幸せとは言えません。ただ、現在独居老人の孤独死が問題になっており、その数は年々増えています。それを解決するためにも、ICTを活用したHospital in the Homeの実現が重要だと考えています。

さらに、良い施設かどうかを見極めるポイントについて尋ねられ、とにかく孤独を感じさせないことが大切だと答えました。藤沢市にはライフケアガーデン湘南という健育会の老人ホームがあり、介護だけではなくリハビリも可能です。さらに、文化的なイベントや食事会など毎日を楽しく過ごせるように、たくさんの行事を開催しています。入所者さんがそうしたイベントに参加され、常に精神を活性化させることで、健康長寿に繋げようとしています。ご家族の都合で4年ほど前に他の施設へ移った入所者さんがいて、いまだにライフケアガーデン湘南に戻りたいと言っていると耳にしたことがあります。

他の参加者からは、高齢者が心豊かな生活をするために地域のコミュニティが不可欠で、遠藤地区で春、初夏、初秋に開催される大きな祭りによって、それが形成されているというお話がありました。湘南慶育病院には、地域の病院としてはもちろん、そのコミュニティの拠点としての役割も期待されていると感じました。健育祭もその一環として、今後も継続していきたいと考えています。遠藤地区ではバックパックを背負った高齢者の姿が多く見られるため、今後は散策路の整備も計画されているそうです。健育祭のように病院と大学、地域住民、行政などが一体になり、高齢者にとってより住みやすいまちになっていくのではないかと思います。

東木久代藤沢市議会議員

遠藤まちづくり推進協議会・三木勉会長

慶應義塾大学SFC研究所・原悠樹上席所員