Vol.250 オミクロン株による感染拡大重田院長に聞く 石川島記念病院の現状

オミクロン株の症状、スタッフへの影響は?

PCR検査の圧迫を軽減するため、東京都の指示に従って、現在デルタとオミクロンを鑑別する検査は行っていませんが、1月中旬までデルタと診断した患者はいました。オミクロンは確かに軽症例が多いですが、軽症でも症状はとてもつらそうです。中でもワクチンを打っていない方や基礎疾患のある方と高齢者にとってリスクは十分にあると思います。

オミクロンが増えてからも、スタッフの対応は変わっていません。以前から行っている対策をそのまま徹底して継続しているだけですが、今現在、オミクロン株による当院スタッフ感染例はゼロです。ブースター接種も大きかったのではないかと感じています。接種のタイミングが前倒しされると政府の発表があった際、すぐに区と交渉してワクチンを提供してもらうことができました。それでも最近は職員やスタッフ家族に陽性者が出たことによって、濃厚接触者として出勤停止事例が少しずつ出ています。今のところ病院機能に影響はありませんが、今後これがどうなるかはわかりません。スタッフはみなさん、今の状況を理解してくれているので、モチベーションは非常に高く、私よりもガッツがあるくらいです。

満床が続く今日現状の課題は何か?

先ほどお話したように、入院患者の年齢が上がり、介護度の高い患者が増えています。もともと当院は回復期リハビリテーション病院です。スタッフは感染下でもリハビリテーションには介入していますので、対応には慣れていますが、施設に入所されていた認知症患者さんなど隔離がむずかしいケースも多い。他施設に応援に出ていたスタッフに戻ってきてもらうよう、人員強化には素早く対応しました。