Vol.300 「健育会グループ第18回看護・リハビリテーション研究会」を開催しました

最後に、私から理事長講評として以下のようなお話を皆さんにお話ししました。

本日はお休みの中、 慶應義塾大学看護医療学部の鈴木教授、藤沢市立看護専門学校の教員の皆様、湘南看護専門学校の学生の皆様にご参加いただきましてありがとうございます。日頃から看護実習等でご支援、ご協力いただき、この場を借りて感謝申し上げます。また、座長を務めた生駒先生、叶谷先生、ご苦労様でございました。
午前中のリハビリテーション部門では、専門職としての技術向上につながる研究や、患者さんへの効果につながる研究が多くありました。また、今年も竹川病院と花川病院による共同研究発表があり、大変嬉しく思います。リハビリテーション支援ロボット、最新機器を導入し、試みる。その臨床データを積み上げ、成果を健育会から外部に発表することは大変意義がありますので、今後の研究もますます期待しています。
今日発表では、結果の検証が進んだり、違う切り口で追求ができたりしました。また、病院内での地域包括ケアの褥瘡発生など、日々の看護の中での問題意識を持った研究が行われ、大変良かったと思います。

しかし、あえて言わせていただければ、結果に関して考察を深めることが重要であることも忘れないで頂きたいです。研究は日々のケアや訓練の中で前例にとらわれない視点、疑問を持って考えることが重要です。
研究は論理的な思考の積み重ねであり、また原点に戻って考えてほしいと思います。フロアからもコメントがありましたが、論理がなくて突然結果や発表が出てくるということが多々見られました。論理的な思考と論理的な研究の上で結果を出すことが重要です。
レベルの高い研究会とは、論理的な思考に関して質問が出ます。あなたの論理はおかしい、飛躍しすぎているといった指摘です。ところがグループの研究会では、まだ途中の論理に関する質問が少ないです。つまり研究発表が論理的思考に乏しいということです。形をつける練習は終わりました。原点に戻って、論理を突き詰めて研究をして頂きたいと思います。
研究には基礎研究と臨床研究がありますが、特に我々は臨床研究しかできません。 臨床研究は時間と数が非常に重要です。数がなければその中からいろんなことを導き出せません。ですから先行研究を何年もやってもいいですし、数を集めて一生懸命悩んで皆で論理を考え発表する、という原点に戻ってほしいです。非常に厳しいコメントだと思いますが、来年度は以上のような研究発表になるよう頑張ってください。