Vol.320 メディカルディレクター会議が行われました。

医師がミスをする、ということは最も重篤な事故に繋がりやすく、医師のインシデントはしっかりとフィードバックして、二度と同じことが起こらないよう徹底してください。

また、今回の報告を見て、自分の病院が他の病院よりインシデントの件数が多いものがある、と感じたメディカルディレクターもいたのではないでしょうか。
すべてのインシデントを改善させるのはとても大変ですから、重要な部分をより意識してしっかり把握するようにしてください。
患者さんの命に直接関わることや、他に比べてインシデントが多い項目に関することは、委員会に任せるのではなくてメディカルディレクター自身で改善するようにしてください。これは大きな事故の予防になります。

私はレベル3以上の医療事故が起きた際は、24時間以内に報告を受けています。
法律上では医療ミスが起きた時、責任を問われるのは院長です。院長に影響が及び経営ができなくなるのを防ぐ為、私は情報をいち早く聞いているのです。
これはあくまで、医師たちを守る為の行動です。いくら私がミスを把握していても、現場のミスが減ることはありません。病院のリスクを減らす為には、医師の意識が上がらなければ改善しないのです。私が聞くだけではインシデントの向上効果には繋がらない、この認識をしっかりするようにしてください。
また、効率的な経営に医師が貢献するよう医療をこなす指導を徹底してください。その為には薬の投与や検査を行いすぎないようにすること。余分な薬は使わず、必要な薬を必要なだけ使ってください。名医こそ、最適の処置をするものです。

「親身な対応」に関しましては「人間の尊厳は平等である」「人の命は何よりも尊い」ということを全職員が再認識するようにしてください。
グループの職員は全員が医療人としての哲学を持っていると思います。しかし日々仕事をこなす上で、意識が薄らいでいってしまうことも現実です。
出勤して、仕事を始める前に「これから患者さんと接するんだ」という意識付けをすることで哲学を磨いていってください。
それぞれの病院でどういった意識をすればいいのか。日々の課題を作って臨んでほしいです。