最新レポート

昼食をはさみ、看護研究発表が行われました。座長は、健育会グループの看護研究活動のご指導を頂いている、横浜市立大学 看護学科長・老年看護学 教授 叶谷 由佳先生につとめて頂きました。

【看護研究発表演題】

柿渋エキス使用による療養病棟のにおい軽減への取り組み 石巻港湾病院 菊池 美咲

柿渋エキスを継続的に使用することでより体臭が抑制できること、柿渋エキスを使用し2日に1回以上の入浴回数にすることでさらに高い体臭抑制効果が得られる可能性があることが示唆された。

認知症高齢者にブラックペッパーシートの嗅覚刺激を用いた食欲増進への取り組み いわき湯本病院 沖野 まゆみ

ブラックペッパーシートの嗅覚刺激で、食事摂取量・唾液分泌量の平均は増加したが有意差は認められなかった。しかし意欲は有意に向上した。

与薬エラーを繰り返す看護師の個人特製の関連 〜性格・集中力に着目して〜 熱川温泉病院 石田 みな子

性格診断テストと集中力テストを行った結果、与薬エラーを繰り返す看護師の特徴として、勤勉性の低さおよび集中力の低下が関係していることが示唆された。

回復期リハビリテーション病棟における患者の意欲向上を目指して 〜余暇活動時間に集団レクリエーションを導入して〜 花川病院 加藤 陽子

集団レクリエーションは高齢患者の意欲を高め、ADL向上にもつながることが分かった。

内服自己管理開始の判断基準の明確化 竹川病院 加藤 洋子

看護師に対するアンケートと自宅退院した患者への後方的調査によって、看護師は内服管理開始判断として、(1)視力障害なし(2)文字が読める(3)袋開封できる(4)袋で自己管理できるなど8つの項目が特に重要な条件であることが分かった

ワセリン塗布による皮膚保湿時間の検討 西伊豆病院 繁田 考祝

看護師を対象とした介入調査にて、ワセリン1gを6時間ごとに塗布することで保湿効果を維持できることが示唆された。

お話しされる叶谷先生看護研究発表の全ての演題が終了後、叶谷先生から、「この1年、健育会グループの看護研究に関わる機会を頂き、有意義な時間を過ごさせて頂きました。計6回の勉強会で、活発な議論が行われてきました。このような機会を頂き、感謝しています。研究とは、知識の生産です。生産した知識は、是非、学会等で発表して欲しいと考えています。」とのお話をいただき、その後、それぞれの個別の演題について、研究活動に関わって頂いた視点から、足りない点や更に分かりやすい発表とするためにすべきことなど、様々なアドバイスを頂きました。

教育・研修