Vol.181 湘南慶育病院 鈴木新院長を迎えて

慢性期医療の面白み

竹川理事長
私が研修医の時代は、今だとパワハラだと言われても仕方ないような教授もいらっしゃいましたが、鈴木先生は違いますね(笑)。先生を慕って、若い先生が入職されたと聞きました。
竹川理事長 鈴木先生
鈴木先生
その医師も含めて4月以降6名の医者が入職し、常勤医15名の体制になりました。そして、これからの課題でもありますが、各病棟で要となる中堅の医師を育成したいと考えています。幸いにも4つの性格の病棟がありますので、ドクター各々の持ち味を生かした配置をしています。ただ、ほとんどのドクターが急性期を歩んできた人なので、療養病棟に少しずつ馴染んでもらえるように配慮しています。
竹川理事長
急性期と慢性期は若干考え方が違いますからね。急性期は命を救うことが第一優先ですが、慢性期は「その人らしく生きていくために、医者が何をすべきか」を考えなくてはいけません。医者の役割を考えると、どちらも非常に重要でいずれ「その両方ができるこの病院はいいな」と感じてくれるのではないかと思います。慢性期に消極的であっても、やり始めて1ヶ月も経つうちに、「慢性期の医療も興味深いな」と思うようになると信じています。
鈴木先生
理事長のおっしゃる通りだと思います。やらないで、なんだかんだ言うのはダメですね。一方で、慢性期医療の面白みを先生方に教えるのも、私の役割だと思っています。SFCとの関係もあり、遠隔診療の取り組みなど超高齢化社会に向けて新しいことに取り組むことができる楽しさや環境もありますから、しっかりと伝えていきたいと思います。
鈴木先生
竹川理事長
そうですね。現在入職されている病院の先生方は、いずれ全員が慢性期医療の面白みがわかる医者になるのではないかと思います。また、来年から慶應義塾大学看護医療学部の学生さんの実習の受け入れを始める予定です。学生の間から、うちのような慢性期の医療を行なっている現場に来て学んでもらえるのは良いことだと思いますし、将来的には、慶應義塾大学医学部の学生さんにも、ぜひ湘南慶育病院に臨床実習にきていただいて、慢性期医療の医者の役割を学生のうちに勉強してもらえればと考えています。