Vol.181 湘南慶育病院 鈴木新院長を迎えて
次年度の黒字化を目指して
- 鈴木先生
- 4月の終わりにあった運営方針のヒアリングでは、理事長から大変厳しく喝を入れていただきました。
- 竹川理事長
- 研修医時代の私しか知らない鈴木先生からすると、きっと驚かれたことと思います(笑)。健育会グループの各病院の予算は理念に基づいて策定されており、予算数値は単なる目標数値ではなく、各病院・施設が当該会計年度に確実に達成しなければならない経営上のコミットメントという意味合いを持っています。
我々は民間病院グループですから、赤字であれば当然潰れてしまいます。しかし一生懸命工夫を凝らしてしっかりと経営していけば、黒字経営が可能だと考えています。もちろん湘南慶育病院も例外ではありません。ただ、今年度は病院全体として赤字予算にも関わらず、部門ごとの目標数値に対して「そのような高い数値は達成できない」と消極的な発言する医者がいたという話を聞き、健育会の目指す方向性や予算の考え方などについて、会議では厳しく話をさせてもらいました。
- 鈴木先生
- 「男子三日会わざれば刮目して見よ」と言いますが、竹川先生のご成長ぶりをしっかりと拝見させていただきましたし、理路整然としていて厳しさの中に医療法人のビジョンが貫かれていることを感じました。また法人の目指すべき方向性をしっかりと示し、その方向に行くために努力を惜しむな、ということが伝わりました。今期は開院2年目と言うことに甘んじて大幅な赤字予算が計画されていますが、まずは今期の予算をしっかりと達成していくことが大事だと考えています。
- 竹川理事長
- 鈴木先生に私の発言の意図を汲み取っていただけて安心しました。湘南慶育病院はまだ病院理念が定まっていません。本来は病院予算の策定も理念に基づいて行われるべきであり、湘南慶育病院も早く病院独自の理念プロジェクトを立ち上げて病院理念の策定ができればと考えています。この病院は、もともと立ち上げの時から、藤沢市から「救急」、神奈川県から「慢性期医療、リハビリ」、そして慶應義塾大学から「共同研究」と、貢献すべきキーワードは定まっています。その要素を取り入れた理念を、現場から創り上げて欲しいと考えています。
- 鈴木先生
- 理念プロジェクトについては、私がリーダーとなり、これから病院を担っていく若手のメンバーを中心として策定していきたいと考えています。また、3年目にあたる次年度の黒字化というのは、今の状況からすると大変大きな目標だと感じています。しかしながら、私も教授時代に学生に無理を承知で高い目標を立てて邁進させましたし、そのような高い目標を立てると不思議と結果もついてくるものです。やっぱり目標は高く持つことが大切だと思いますので、頑張りたいと思います。