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講演要旨
高齢社会で幸せに生きるための課題
- 日本は、世界で最も健康寿命と平均寿命の差があると言われてる。
- 栄養療法が普及したことにより、寝たきり状態でも体に必要な栄養を補給することが可能になった。
- 要介護高齢者は一度肺炎と診断されると、絶飲食とされ寝たきり状態になりやすく、そのことが廃用症候群を引き起こし、生活全般の能力が失われていく。
- 食べたいと考えている人たちが、命の限り食べ続けられる高齢社会でなければいけない。
- 人間としての尊厳、「食べる権利保障=生きる権利の保障」は守るべきことだと考えている。
口から食べないことの弊害
- 摂食・嚥下障害による合併症として、誤嚥性肺炎や低栄養、脱水などがある。
- しかし、そこで非経口栄養を長期に選択すると、認知、口腔、嚥下関連の諸器官の機能が低下し、廃用症候群を助長するばかりか、食べる楽しみ=生きる楽しみが低下する。
- 高齢者が誤嚥性肺炎を起こした場合にも、リスク管理を行いながら、できるだけ早期に摂食訓練を開始することが重要である。