今回のTQM活動発表セミナーでは、石巻健育会病院 院長 勝又 貴夫先生が座長を務め、各病院・施設よりグループ内地区予選を勝ち抜いた、17の改善事例が、前半と後半に分かれて発表されました。
前半に発表された9題は以下の通りです。
介護老人保健施設しおん
サークル名:認知症知ってる隊 大橋 和枝(介護支援専門員)
- 「しおん」のPRポイント〜職員全員!認知症なんて怖くない〜
- しおんの相談課は、新規相談で来設されたお客様へ第一印象を与える重要な「しおん」の顔である。しかし、その相談課が自信を持って言える「しおんのPRポイント」が明確になっていなかった。そこで「しおんのPRポイント」として、職員全員の認知症への基礎知識を上げ「安心できる施設」となることを目指した。認知症サポーター養成講座を開催し、職員の50%がオレンジリングの取得をすることを目標とした。結果、66%が取得となり目標を達成した。
石巻健育会病院
サークル名:わん・つー・すてっぷ! 石森 麻恵(介護福祉士)
- ケアワーカーによるオムツはずしプラン立案率の向上
- 介護の質を高めることを目的に、ケアワーカーがアセスメントして計画を立案する「オムツはずしプラン」に着目し、プラン内容の充実を目指そうと考えたが、そもそも担当患者全員のオムツはずしプランを立案しているケアワーカーが33%しかいないことがわかった。そこで、「オムツはずしプラン立案100%」を目標に、講習会の開催や記載基準の作成など対策を行なった。すると、プラン立案100%を達成し、またプランの実行によりオムツはずしに繋がった患者さんからは「トイレに行けるようになってよかった」などの声が聞かれるようになり、患者満足度の「介護士のケア」の項目が高いポイントになることにも繋がった。
舟渡高齢者在宅サービスセンター
サークル名:ざいせん 黒沢 光(介護福祉士)
- 舟渡デイサービスにおける余暇時間の充実化
- 活動提供時間の合間などに生じる「余暇時間」の過ごし方について「何もしていないご利用者」が日頃により目立っており、1週間中余暇時間に何もしていないご利用者が述べ36名に達していた。そこで、サービス提供時間全てを通して自立支援を行える仕組みや環境を再構築し、余暇時間に何もしていないご利用者の解消を目指した。余暇活動マニュアルの作成、活動に取り組みやすい環境づくり、「ポツン対策ノート」の作成、個別ニーズに沿った活動提供などを行うことで、89%の方の問題を解消することができた。
西伊豆健育会病院
サークル名:チューボー 杉山 賢(調理師)
- 食事セットにおけるインシデント発生件数の削減
- 栄養科でのインシデントのうち、セットミスが約42%であった。そこで、セットミス0件を目指し取り組みを行った。食事セット確認作業時間を確保するために、1200kcalと1400kcalの献立が違うことで業務が煩雑になっていたことを改善し献立の統一化を計った。また7種類ある食事形態を見直すことで6種類の減らし、情報共有表の作成などを行なった結果、業務の円滑化、業務の簡略化につながり、月のセットミスが0件となることに繋がった。