Vol.321 2024年度健育会グループ新入職員中途研修を実施しました

このように「スピード」と「チャレンジ精神」で大いなる力を発揮することができるのが民間医療の強みです。
法的な機関は前例がないことに対して非常に消極的です。もし皆さんが、チャレンジ精神を持って新たな取り組みをしようとした時「誰が責任をとるのか」と言われたら「理事長が責任をとる」と言ってもらって構いません。
「スピード」と「チャレンジ精神」があれば全てのことは乗り切れると、私は思っております。

ここで「MVV」の「ビジョン」について詳しくお話をさせて頂きます。
チーム医療を徹底して行う為に、私は「病院理念」を掲げています。地域の特性や経営資源の大きによって、それぞれの病院がどのような病院であるべきかを明確に規定しています。
長期的目標を持ち、どのような組織になるべきか考える、その理想像こそが「ビジョン」です。
それぞれの病院によって理念は違います。自分がいる病院の理念がどういうものなのか、しっかりと理解をするよう心がけてください。
自分の理念と病院の理念とが、意識せずに自然と同じになることが理想です。
私の友人である公立病院で働いている医師は、一生懸命働いても経営が赤字になる、と言っていました。
原因は、病院の理念がしっかりと職員たちに認知されていない部分にあります。
どれだけ医師や看護師が懸命に働いても、思い描く理念のベクトルがバラバラでは結果に繋がりません。
健育会グループでは、病院の理念に向けて全員が同じ方向を見つめて行動しています。
ひとつひとつの小さな意識も、数が集まれば大きな力となり、それは効率的な医療に繋がっていきます。

最後に、MVVの「バリュー」についてお話を致します。
健育会グループでは「クライアントの心を豊かにする病院グループ」をビジョンに掲げています。
このビジョンを実現するためには「7つのクライアント」が求めていることに応じる必要があります。
7つのクライアントとは「患者さん」「ご家族」「地域」「紹介元」「取引先」「職員」「株主」のことです。
それぞれのクライアントが健育会グループに何を求め、期待をしているのか。健育会グループにはどのような価値があるのか、という要望に対してしっかりと応えていく仕事が求められます。
クライアントが期待している価値をないがしろにし、自分たちが思っていることを押し付けてしまっては、クライアントは喜んでくれません。
患者さんが求めてくるものは患者さんによって全て異なります。昨日と今日ですら移ろい変わっていくものです。
その絶妙な違いをチーム全体で共有し、都度アプローチを変え、患者さんに提供する。このようなチーム医療が確立された病院こそ、質の高い病院だと思っています。

皆さんはまず、自身の役割をきちんと理解した上で業務に取り組んでください。
そして自分はチームの一員だと思って情報を共有し、同じ理念に向かって励んでください。
この積み重ねが健育会グループの「MVV」に繋がっていく、という自覚を持ちましょう。
私は理事長になってから常に、皆さんの仕事ぶりが日本の医療を支えていく、と思い続けています。心地よく、やりがいに満ちた仕事をこなせる環境作りについて、私は常に真剣に考えています。