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医療とは「求められるもの」に対して「提供」をする究極のサービス業です。
サービス業としての医療のあり方とは、患者さんが求めていることに対し、安心を与えることです。
ナースコールを押してすぐ呼びかけに応える、ただそれだけで患者さんは安心をします。
ドクターがやってきてくれただけで、セラピストが一生懸命取り組んでくれただけで、患者さんは安心するのです。
患者さんが安心をすると「幸せホルモン」が分泌されます。「幸せホルモン」は患者さん自身の治癒力を上げます。「幸せホルモン」が出るようなサービスを提供することこそがサービス業としての医療に繋がるのです。
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私は、健育会グループ創立70周年を境に、今までの健育会グループの理念を総括をした「Our Team経営」という目標を掲げました。
この「Our Team経営」には「安全」「確固たる経営」「愛情を持って親身な対応」の3つの要素があります。
これらの要素は、優先する順番がポイントとなります。
まずは「安全」です。患者さんに対して確実に安全な医療を提供する、という取り組みです。
「安全」な医療が行われないと、その医療機関は瞬く間に廃業します。
私はレベル3以上のインシデントに関して24時間以内に報告を受け、把握をしています。
問題が起こった時に私が責任を取れるよう、このような対策をしています。
2つめは「確固たる経営」です。
医療職だから医療のことだけをやっていけば良い、というのは昔の考え方です。
職員全員で「経営」に関与すると、効率的で安定した医療に繋がっていく、という実感を持ってください。
3つめの「愛情をを持って親身な対応」に関しては「医療人としての哲学に基づいた行動」を期待したいと思っています。
哲学とは「人間の尊厳は平等である」「人の命は何よりも尊い」という認識です。この2つを常に意識するようにしてください。