Vol.342 2025年度健育会グループ新入職員中途研修を実施しました

公立病院に勤める私の知人の医師は、「日々真剣に取り組んでいるのに経営が赤字のままだ」と嘆いていました。その大きな原因は、職員一人ひとりの目指す方向がバラバラになっている点にあると私は感じています。
どれほど個々が全力を尽くしていても、目標へのベクトルが分散してしまえば、組織は迷走してしまいます。
皆さんの力がひとつの目標に向かって結集したとき、初めて「効率的で質の高い病院経営」が実現します。理念を理解し、一丸となって突き進む。その過程で日常的な意見交換を重ね、さらに理念をブラッシュアップしていくことが理想的です。
「バリュー」では、個々のクライアントに提供すべき価値について提言しています。
クライアントが求めるものは、一人ひとり異なります。それぞれがどのような価値を求めているのかを深く理解し、それに応え切るための努力を続けていってください。

真に質の高い病院・施設とは、「チーム医療」が確立されている場所を指します。
「医療」「介護」「生活活性化」「ホスピタリティ」……患者さんやご利用者が求めているものは、千差万別です。
一人ひとりの情報をチーム全体で密に共有し、その方に最適化されたケアを提供することが求められます。職種の垣根を超え、足りない部分は互いに補い合い、全員参加で臨むこと。それこそが私たちの目指すチーム医療です。

私は、医療・介護は「究極のサービス業」であると考えています。
医師であれば、きちんと患者さんの目を見て、信頼に応えられる言葉をかけているか。看護師は、ナースコールの先で優しい声を出し、安心感を与えられているか。セラピストは、その高い専門性を惜しみなく提供できているか。自分自身の専門職としてのスキルを磨くと同時に、接遇として求められる振る舞いを常に忘れないでください。

自分は健育会グループのチームの一員であるという自覚を持ち、自身の役割を理解した上で業務に取り組んでいってください。
その積み重ねが健育会グループの「ミッション」「ビジョン」「バリュー」へと繋がっていきます。

健育会グループでは、3年前より「全員参加型のOur Team経営」を目標に掲げています。
「Our Team経営」には、「安全」「確固たる経営」「愛情を持って親身な対応」の3つの要素が存在します。
患者さんやご利用者に対し、「安全」な医療を提供することを大前提とし、その中で「確固たる経営」を行います。
職員全員が、自らもグループの経営に携わっているのだという自覚を持って行動することが求められます。
そうした「確固たる経営」を行うことで、皆さんの心には、ゆとりが生まれます。「愛情を持って親身な対応」は、皆さんの心にゆとりがあってこそ、初めて実現できるものです。患者さんやご利用者に幸せホルモンを生み出してもらい、自身の治癒力を高めてもらうような医療・介護ケアを目指してください。

そして、「人間の尊厳は平等である」という、医療人としての哲学をしっかりと理解してください。