>Vol.19
>理事長トーク
HOME

タイトルバー

東日本大震災から1年が過ぎました。
震災により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災した皆様、そのご家族の方々に謹んでお見舞いを申し上げます。

震災による死者・行方不明者は約2万人と発表されています。その中には石巻港湾病院・ひまわり在宅ステーションの職員3名も含まれています。地震と津波による被害を受けた福島第一原子力発電所事故は、放射能性物質の放出を伴う重大な原子力事故であり、事態の収拾には長い時間を要し、住民の方々は長期の避難を強いられています。

被災当時の様子

震災により多くの方が亡くなり、また被災地で暮らす人々は心と身体に大きな傷を負いました。現地の職員の報告からも感じておりますが、東日本大震災は瞬間の出来事ではなく今も多くの人の実生活で、心の中で根深く残っています。
石巻港湾病院では震災から1年を前にした3月9日、仲間を含む亡くなった皆さまの鎮魂と東日本大震災からの復興を願い、病院敷地内に病院職員が集まって植樹を行いました。この樹が力強く育つことで、私たちに勇気と未来への希望を与えてくれると信じています。

植樹のご挨拶をする石田院長 背景には今回植樹した2本のソメイヨシノと1本の枝垂れ桜

また、この1週間、マスコミでは震災関係の多くの特集が組まれ、さまざまな震災に関する報道がなされました。復旧の様子や被災地の現状、被災されたみなさんのインタビューを聞いても、地域の方々の強い思いを感じると同時に解決すべきことの多くがいまだ手つかずの状態です。
石巻港湾病院は、職員の高い使命感と多くの方からの御支援を受け、震災後約6ヶ月には完全復旧し震災前と同様の状態になりました。しかし、病院が位置する門脇地区は、多くの方が自宅へ戻りたくても戻れない状況であり、また商店の再開も見通しが立たないといった石巻市内でもとくに復興への道のりが遠い地域です。

黙祷する職員

本当の意味での病院の復興は、被災地の地域や社会全体が元気になってはじめて実現されます。来月4月には、1年遅れとなりましたが介護老人保健施設「しおん」を石巻の地に開設します。微力ではありますが、今後とも、石巻の地域のみなさんとともに地域社会全体が復興することに尽力していく所存です。

健育会グループ 理事長
竹川 節男

理事長トーク