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我が国の高齢化は急速に進展してきており、看護師や介護福祉士の人材不足は大きな問題となってきています。私は2004年に経済同友会 医療改革委員会委員長の際にとりまとめた提言「医療先進国ニッポンを目指して」の中で、海外からの人材受け入れが必要と明記しました。

その後、小泉内閣においてEPAでの海外からの介護福祉士の受け入れが決まりましたが、その制度に先駆けた2007年に健育会グループではフィリピン・インドネシアから人材を独自に受け入れ、様々な面からの検討を行ってきました。そして、外国人の受け入れについて問題がないと判断し、EPA介護福祉士候補者受け入れを制度開始当初から行ってきました。これまでの健育会グループの取り組みは、高い評価を頂いています。

そして今年、2008年9月にEPA 介護福祉士候補者としてケアポート板橋に入職したメイダ・ハンダジャニさんが、2012年1月に行われた介護福祉士国家試験に合格し、その発表の模様が各種メディアで報道されました。在留期間4年の中で、実務経験3年を行い、その後言葉の壁がある国家試験を受験しますが、受験機会は1回しかありません。そのため合格は大変狭き門となっていますが、メイダさん本人の努力はもちろん、施設として学習や生活面をバックアップできたことも今回の合格という結果を得ることができた要因だと考えています。

現在もケアポート板橋ではメイダさんの他に、3名のEPA 介護福祉士候補者を受け入れています。健育会グループではこれからも将来を見据え、海外からの優秀な人材の確保に積極的に取り組んでいきたいと考えています。

経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)
特定の国や地域の間で、関税等を撤廃し、モノやサービスの貿易の自由化を図ることを目的とする「自由貿易協定(FTA)」を基礎としながら、投資や人の移動、知的所有権など、より幅広い対象分野について、経済関係の強化を図ること。フィリピンとインドネシアの間では、看護師・介護福祉士の候補受け入れが盛り込まれている。
介護福祉士
■受け入れ人数
2007 2008
(EPA)
2009
(EPA)
2010
(EPA)
2011
(EPA)
合計
インドネシア 0 1 1 0 2 4
フィリピン 2 0 1 0 1 4
合計 2 1 2 0 1 6

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