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今年は、戦後70年という節目の年です。太平洋戦争の歴史を振り返るテレビの特集や書籍の出版も多く、また2015年8月14日には安倍首相より「戦後70年談話」が発表されました。テレビの特集では、BSフジの番組「戦後70年と“失敗の本質”」が特に私の印象に残りました。

8月2、3日にBSフジで放送された「戦後70年と“失敗の本質”」は、太平洋戦争における日本軍の失敗を分析し現代の組織に通じる教訓を導き出した名著として知られている「失敗の本質」(1984年、ダイヤモンド社)を元に制作された番組でした。私は9年前に、「大正末期から日本国憲法制定まで」の歴史を勉強したことがあります。日本がなぜ戦争を行ったのか知りたいと思い、興味を持った仲間数人で帝京大学文学部教授 筒井清忠先生のご協力を得て2年間定期的に勉強会を開いていました。「失敗の本質」はその時の教科書のうちの一冊でもありましたので、大変興味深くこの番組を視ました。

番組では、戦争の転機となった3つの作戦(ミッドウェー海戦、ガダルカナル作戦、レイテ沖海戦)から、現代においても学ぶべき教訓があぶり出されており印象に残りました。その3つとは、「グランドデザインの欠如」「経済合理性が貫かれない」「情報軽視」です。私はその3つのポイントを聞きながら健育会グループの運営を振り返りました。

終戦の日の新聞各紙

1つ目の「グランドデザインの欠如」からは、健育会グループのグランドデザインについて考えました。
健育会グループのグランドデザインとは、MVVや病院/施設理念にあたると考えます。私はこの重要性を理事長就任当時から認識しており、MVVを繰り返し語ることでそれが職員の皆さんに伝わり、組織が成長することを実感してきました。また現在、グループ全体で理念共有プロジェクトに取り組んでおり、職員の皆さんがビジョン達成時にどのような姿になっているかを明確にしていく映像化の取り組みも進めています。映像を見ると各病院/施設のそれぞれのストーリーの中で、ビジョン達成時の姿がよく表現されていると感じています。映像により職員全員が同じビジョン達成時の姿:グランドデザインを描き共有することで、その姿が確実に現実のものになると考えています。

理念共有プロジェクト・ミーティング風景

理念共有プロジェクト・ミーティング風景

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