2013.1.1
健育会グループは、1953年の竹川病院開設からはじまり、本年で創立60周年を迎えました。その年頭にあたり、私は原点を再確認しています。
60年前と言えば、戦後10年にもならない混乱の頃でした。先代の理事長から「竹川病院開設当時、医療を求めて患者さんが病院前に毎日並んでいた」という話を聞いた事があります。保険もなく、裕福な方もいれば、金銭的に厳しい方も沢山いました。お金を払えない方は自分のところで採れた野菜を持ってきたり、それこそ何も払えないで帰って行く方もいる中、「目の前の患者さんを救う」という信念のもと、診療を続けたと言う話を聞いています。そして60年が経ち、私たちを取り巻く環境は大きく変化しましたが、医療に携わる者として、「目の前で救いを求めている患者さんの役に立ちたい」という原点は、今も脈々と受け継がれており、「時代は変われど、原点は変わらず。」と実感しています。