健育会グループの仕事始めとなった2018年1月4日。今年は、開設30周年を迎える西伊豆健育会病院からテレビ会議システムを使って年頭所感を全病院・施設に発信しました。
冬晴れの穏やかな天気の中、まずは西伊豆健育会病院が位置する静岡県賀茂郡西伊豆町の氏神様にあたる佐波神社に院長やマネージングディレクター達と参拝し、今年の西伊豆健育会病院の病院業務の安全、職員の成長、医療を通じた地域への貢献などを祈念いたしました。
その後、病院に戻り、健育会グループ全職員に向けて年頭所感を述べました。その内容については、すでに2018年元旦にアップした理事長トークvol.170に全文を掲載しています。それに加え、講話では以下の内容を話しました。
今年、西伊豆健育会病院が開設30周年を迎えました。加えて、健育会グループ最初の病院である竹川病院は65周年を迎え、熱川温泉病院は50周年、石巻健育会病院は開設25周年を超えています。このように歴史ある病院が名を連ねる中に、昨年は新しく2病院が仲間として加わり飛躍的に成長しました。今年は地に足をつけて、我々のビジョンである「心豊かなグループ」へと成長していきたいと考えています。
健育会グループの原点は、初代理事長が竹川病院で実践した「目の前の患者さんを救う」ことです。1953年当時、日本には健康保険すらありませんでした。戦後10年も立たない混乱の中、医療を求めて非常に多くの患者さんが病院に押し寄せたそうです。ひたすらに目の前の患者さんを治療して、裕福な患者さんには医療費を払ってもらい、そうではない患者さんの中は自分で栽培・収穫した野菜を置いていったり、あるいは全く医療費を払えない患者さんもいたそうです。そのような中でも、病院の経営としては帳尻が合い、病院は少しずつ成長しました。それは何故かというと、当時は聴診器とレントゲンと小さな手術台だけが病院の設備で、まさに「医は仁術」だったからです。
しかし65年が経ち、医療機器は大きな進化を遂げました。新しい病院を開設するにあたって、最新鋭の機器を整備することが必要不可欠となり、そこに投資という概念が生まれ、病院にもしっかりとした経営基盤が必要となってきました。そのような背景から、昨年は新病院の開設により、将来への大きな投資を行いました。そして今年は昨年の投資を力に変え、経営基盤をしっかりと確立する年になります。初代理事長が実践された魂を引き継ぎながら、職員の皆さんと心を一つに、ビジョンの達成を目指したいと思います。