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健育会グループとしては今年、創立62周年を迎えました。2年前の創立60周年以降、私は健育会グループの文化が良い意味で変化してきたと思っています。それは、一言で言えば皆さんの「使命感」です。使命感のある人がより頑張り、使命感の無い人は去って行くという文化に、なってきたと思います。そして、その「使命感」から生まれる「スマイル」がクライアントの皆様に、やさしい温もりとなって伝わっていると私自身は感じていました。

しかし、各病院の患者満足度調査の結果をみてみると、まだまだ伝わりきっていないと思っています。その原因として考えられるのは、「使命感」は高くても、それを表現する接遇、言葉遣いや態度などがしっかりとできていないということだと思います。私自身にも「使命感をもって医療・介護を行っていれば、必ず伝わるはずだ」と、医療人としての思いあがりが少しあったように思います。その点は、今年の課題として解決していきたいと思っています。

もう一つ、課題としてあげられるのは、「人間の尊厳」についてです。人間の尊厳を大切にするということは、何も院内、施設内で抑制をしないということだけではありません。西洋の哲学書の中で、「人間が他の生物とは違うところは、尊厳をもっていることである」ということが書かれていました。これは極論ではありますが、「人間から尊厳がなくなってしまうと、ただの生きている生命体であり、人間でなくなってしまう」ということではないでしょうか。健育会グループの病院・施設に入られた方が、やむなく他の病院に転院する場合に、その後の治療においても人間の尊厳を尊重した治療が行われるように、我々が配慮していくことが必要です。このように健育会グループ内だけでなく、広い視野で「人間の尊厳は平等」について、考えて行動していくことも今年の課題だと考えています。

講話の様子

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