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(2)「2025年に向けて医療提供体制、ことに医療従事者の確保はできるのかどうか」については、今現場で痛切に感じている医療従事者の絶対数が足りないということについて述べました。医療費を抑制しながら医療の質を向上させるには医療従事者のレベルアップが求められます。そのためにはまず、絶対数を増やすこと、そして一生懸命に勉強し努力する人間が競争しあい、質のレベルを上げていくことが大切だと考えています。出席者の皆さんからも、同様のご意見に加えて雇用形態を改善していくこと、また少ない人数で効率的に対応することについてのご意見が述べられました。

(3)「2025年のさらに10年先の2035年を見据えて、保健医療政策ビジョンを示した「保健医療2035」の提言をどう捉えるか」については、「保健医療2035」の中で述べられいている「2035年、日本は健康先進国へ」というキャッチフレーズがいい言葉であるという感想を述べました。私は現在約10年間の健康寿命と平均寿命の差を将来短くすることができたら、日本は他の国に先駆けてまさに健康先進国として世界ナンバー1になれると考えています。2017年開院予定の湘南藤沢記念病院においても、「健康」をキーワードに慶応義塾大学 湘南藤沢キャンパス ヘルスサイエンスラボと共同で研究を行っていく予定です。「健康先進国」へ向け、一翼をになっていければと考えています。

「医療白書  2015-2016年版 医療財政、崩壊か再建か  「国民医療」改革へ向けた緊急提言!」

今回の座談会において、医療崩壊への危機感と医療改革のあり方について意見を交換し、そしてその内容を医療白書を通じて多くの方に共有していただけることは大変貴重な体験でした。私は約20年前、理事長就任当初から「医療崩壊」という時代が来るのではないかと危惧し、健育会グループのミッションに「光り輝く民間病院を目指して」と掲げました。このミッションには、日本の医療崩壊というものを民間活力で支えるんだという思いが込められています。そして今、医療崩壊への危機感が高まっており、このミッションの重みはさらに増しているように思います。ミッション実現のため、健育会グループでは一丸となって、我々ができることを一歩一歩確実に進めていきたいと考えています。

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