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- 相部
- 理事長はよく「人の‘尊厳’は平等」という話をされます。特に新人向けの研修では、毎回、お話しされていますね。改めてお伺いするようですが、この言葉に込められた意味を教えて頂けますか?
- 竹川
- よく言われる言葉に「人の命は平等」という言葉があります。しかし現実はそのようにはなっていないと感じています。例えば、急病で担ぎ込まれた病院に、その病気を専門で扱う医師がいるとは限りません。もちろん命を平等に扱いたいとは考えていますが、そうはできていないのが現実です。
- 相部
- しかし専門であってもなくても医者であれば、どうにかしてくれると患者としては思ってしまいます。
- 竹川
- 理想と現実にはギャップがあります。もちろん医療に携わるものは、目の前の患者さんを助けるためにベストを尽くします。しかし患者さんにとってはラッキー・アンラッキーということがあるのです。
- 相部
- 昔から理事長は、100%実現できないことを掲げることをなさらない性格ですよね。でもあえて「人間の尊厳は平等」ということを掲げていらっしゃいます。「その人がその人らしく」いられる様にするというのは、とてもいいですね。
- 竹川
- 「人はそれぞれ個人としてかけがえのない存在」であり、それはすべての人にとって同じです。たとえ高齢であっても、認知症のような障害があっても、その人がその人らしくいられるようにサポートしていくことが大切だと考えています。私はそのことを「人の‘尊厳’は平等である」と表現し、私たち医療従事者がもっとも大切にすべきことだと考えています。ですからこのことは、学卒・中途問わずに、初めの研修で必ず話をしています。