2012.11.2
竹内先生には、「Are you a Wise Leader?」というタイトルで、ご講演いただきました。様々な角度から機知に富んだお話をしていただきましたが、その中で印象に残ったのは「賢慮のリーダー」に求められる条件と能力です。条件は、「フロネシス(Phronesis)」という概念で「‘いま・ここ(here and now)’という現実を、変り続けるダイナミックな文脈の中で捉え、未来の‘よりよい(common good)’を求め、そのときその場で最善の判断と行動をタイムリーに選択する、高質な暗黙知」と解説され、能力は「1.善を判断できる、2.本質を把握できる、3.場をつくる、4.本質を伝える、5.政治力を行使する、6.実践知を育む」の6つからなります。
先生のお話の後、参加者が自らの行動を振り返り、6つの中で実践できていることと不得手なことを選ぶ作業をしました。私自身も選択しながら、自ら出来ていることと足りていないことを振り返ることができました。
また、以前の理事長トーク(vol13、vol16)でもご報告しておりますが、ハーバードビジネススクールでの東日本大震災での対応が優れた企業のケーススタディとして健育会グループが取り上げられたのですが、講義をうけた学生達が健育会グループから学ぶべきことは「ミドル・アップダウン」だという結論に至ったというお話も頂きました。
これまでの医師研修セミナーでは通常一人の講師をお招きして開催していましたが、今回は初めて2名の先生をお招きしました。近田先生は医師、そして竹内先生は経営者と違った視点でお話を伺うことができ、医師の皆さんからも「大変有意義だった」「刺激になった」との感想を頂くことができ、良かったと思います。