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事例1

重い肺炎を患った81歳の男性が、危篤状態で救命救急センターに搬送される。すぐに治療が施されるが、容態が悪くなり、心臓マッサージを開始。ご家族は、なんとか救って欲しいと医療機関に伝えていた。しかし、治療に最善を尽くすも、この方は息を引き取られる。その後、「心臓マッサージは誰のためにやっているのだろうか?家族の心の安寧のためにやるべきだとも思う。しかしそれは家族のためだけであり、患者である本人の体を傷つけている(補足:心臓マッサージによって肋骨骨折等が起こる)ので辛い」と悩む医師。

事例2

他の病院に入院していた84歳の男性が、容態が急変し医療センターに救急搬送され、人工呼吸器が取り付けられ延命措置がとれた。しかし、ご家族に確認を取ったところ、患者さんはもともと肺に重い病気を持っていて回復の見込みがなく、患者さんご本人が日頃から「延命医療は受けたくない」と話していたとのこと。医療スタッフはご家族と話し合い、患者さんの意見を尊重し人工呼吸器を外す。患者さんは最期にご家族と少しコミュニケーションをとり、その後、静かに息をひきとった。その後、「患者の意思を確認して、その希望通りの最期となったが、しかし本当にそれで良かったのか?」と悩む医師。

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