その後、4名の外部審査員により別室で協議された結果、次の最優秀賞1題/優秀賞2題が選ばれました。
いわき湯本病院では、長年、身体抑制を患者さんに施すことで医療安全を担保するという風土が定着していた。患者さんの身体抑制を解除するために様々な対策をしてきたが、最終的にゼロにすることができずにいた。しかし今回、徹底した分析と対策を実施し、抑制ゼロを目指し取り組みを行なったところ、抑制0を達成。委員会の役割も抑制解除から抑制をしないための情報の取りまとめと教育、意識の維持へと変化した。身体抑制解除を実現し、患者さんの生き生きとした姿を見ることが増え、スタッフもやりがいを感じ、患者さんの尊厳を守ることについて、深く考えるようになった。
午前中の入浴は慢性的に混み合い、せっかくの熱川の源泉掛け流しの温泉に、ゆっくりと入浴できていなかった。そこで、入浴における快適な時間の提供を目的に、一人当たり入浴時間を15分から20分にすることを目標に取り組みを行った。対策として、午前中に加えて午後にも入浴を実施し、入浴時間を長くする目標は達成したが、その代わりにレクリエーションの実施回数が減少してしまった。そこで、レクリエーションについても対策を行い、結果、入浴とレクリエーションを両立させることができるようになった。
介護の質を高めることを目的に、ケアワーカーがアセスメントして計画を立案する「オムツはずしプラン」に着目し、プラン内容の充実を目指そうと考えたが、そもそも担当患者全員のプランを立案しているケアワーカーが33%しかいないことがわかった。そこで、「オムツはずしプラン立案100%」を目標に、講習会の開催や記載基準の作成など対策を行なった。すると、プラン立案100%を達成し、またプランの実行によりオムツはずしに繋がった患者さんからは「トイレに行けるようになってよかった!」などの声が聞かれるようになり、患者満足度の「介護士のケア」の項目が高いポイントになることにも繋がった。