2013.10.22
私が理事長に就任した20年前の病院というのは、国公立病院が光り輝いているとされていました。
そして時代は変化し、赤字垂れ流しの国公立病院の状況を象徴とした「医療崩壊」が叫ばれるようになりました。
我々健育会グループが、民間の強みを発揮してきている例として東日本大震災で石巻港湾病院は津波の被害を受けながらも、上の階に患者さんを避難させて医療を提供し続けたこと、もう一つは、過疎地域での救急医療の取り組みです。西伊豆病院は、開設以来絶対に救急を断っていません。この2つの実例が、民間病院が光り輝いていることの実例だと考えています。
私の考える質の高い医療は「医療技術」「介護」「生活活性」「ホスピタリティ」です。これを遂行するには、それぞれの役割の職種の人が患者さんを中心として情報を共有し、自分の役割をしっかりと理解していること、すなわち「チーム医療」が大切なのです。
病院・施設は、それぞれロケーションも違うし、機能も地域の特性も違います。強い組織というのは、例えば「竹川病院はどのような病院を目指していますか?」と聞かれた時に、職員それぞれが目をつぶって想像しても同じような絵が浮かぶと言うことです。
医療は究極のサービス業です。医師には「信頼関係」が、看護師には「安心感」が、そしてセラピストには「専門性」が問われます。