その後、市立函館病院リハビリテーション科 科長 リハビリテーションセンター長の長谷川千恵子 先生に教育講演を賜りました。
15年間にわたる摂食嚥下に関する函館での長谷川先生の取り組みの歩み、そして病院から地域へとその取り組みの輪を広げ、摂食・嚥下の分野の教育と普及に努めていらっしゃることは、素晴らしいことだと感じました。
健育会グループにおいても、誤嚥性肺炎の発症頻度を減らし、適切な栄養摂取方法を確立させることで、口から食べる楽しみも継続できるようにする摂食・嚥下のリハビリテーションに積極的に取り組んでいます。今回の長谷川先生のお話からさらに知見を広げ、それぞれの病院施設での取り組みに結びつけてほしいと考えています。
症例検討会では、「介護の部」9題、「医療の部」8題の全17題が発表されました。
「介護の部」の発表後、座長を務められた元淑徳大学短期大学部 健康福祉学科学科長・特任教授 亀山 幸吉先生からは、今回の発表を聞いての講評(抜粋)として、「難病中の難病と言われるALS等、大変重い障害の方々への事例がほとんどでありました。そのようなご利用者に対して、生活支援・自立支援などチームでの実践を試みられ、単なる集団的アプローチではなく、専門性を活かしたアプローチが行われているご発表がありました。リハビリテーション医学で著名な上田 敏先生は、‘リハビリは、全人間的復権'であるといわれています。現在話し合いが進んでいる介護福祉法の改正点も、リハビリを非常に重視する方向で検討がされているようです。そういう観点において、健育会の今日のご発表は大変先駆的な事例であったと言えると思います。大変貴重なご発表、熱心なご助言をありがとうございました。」との講評をいただきました。
「医療の部」の座長を務められた花川病院院長の憲 克彦先生からは、すべての演題に対して一言ずつ丁寧なコメントをいただいたのち、「今後もグループ内で取り組みを広げ、学び合いを進めていただきたく思います。本日は貴重な体験をさせていただき、本当にありがとうございました」との講評をいただきました。