>Vol.13
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竹内
様々な企業で理念は定めていますが、印刷してポケットに入れておしまいということが多いのが現実です。それが浸透しているかどうかという点が大きな違いです。
竹川
それは経営トップが自ら理念をつくり、常に自分自身のミッションとして実行出来ているかどうかの違いなのではないかと思います
竹内
竹内 弘高先生 そうですね。私は先週、IBMの100周年記念のイベントに参加しました。感動したのは創業家であるワトソン家がそこに参加しているんです。今の我々があるのは、ワトソン親子の定めた「スリー・ベイシック・ビリーフ(お客様の成功に全力を尽くす、私たち、そして世界に価値あるイノベーション、あらゆる関係における信頼と一人ひとりの責任)」があるからだと言うのです。IBMという企業は創業から変革を遂げてきましたが、信念は変っていない。それを堂々と言えるIBMは立派だと感じました。IBMのスリー・ベイシック・ビリーフも、やっぱりトップがつくっているのです。トップがつくっていると、浸透するはずです。それを他人任せにしてはいけません。健育会のMVVはトップである竹川理事長がつくったものだからこそ魂が入っているのだと感じます。
竹川
私は17年前に理事長に就任しました。理事長に就任する以前、大学病院に勤務して6年目くらいの時に、自分の進む道について考えました。当時2つの選択肢がありました。そのまま大学病院に残り、臨床をしたり研究者になること、もう一つは父親の跡を継ぎ病院の経営者になることです。経営者になって何をするのか深く考えたときに、現在のMVVの元となる考え方を発想しました。また同じ時期に、政府による民間企業への規制緩和があったのです。限られた財源の中で効率的に質の高い医療を提供するためには、株式会社による病院経営が不可欠という一行の提言がありました。その考え方に共感し、私のライフワークとしてその実現に向けて民間病院の経営に携わることにしました。そこで、‘光り輝く民間病院グループ'というミッションと‘クライアントの心を豊かにする病院グループ'というビジョンを定めました。そして、数年後に竹内先生に出会って、「バリューが必要だ」というアドバイスを頂き、現在の健育会のMVVが完成しました。

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