>Vol.13
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竹内
医師など専門分野にどっぷり浸かった人は、いざ組織のトップになった際に、経営的な視点に切り替えられない人が多いのですが、竹川理事長はどうしてそのスイッチの切り替えが出来たのですか?
竹川
私が病院経営の道に進むと決めた時、経営者の経験は全くありませんでした。ちょうどそのとき、妻の親戚であった経済同友会の元代表幹事の小林陽太郎さんに経営について学ぶためにはどうしたらいいのかを相談に行きました。小林さんからは経済同友会で沢山の経営者の生きた話を聞くのが一番だとアドバイスを頂き、35歳の時に経済同友会に入ることになりました。
竹内
運は引き込むものだと言いますが、それは幸運でしたね。
対談の様子
竹川
医師として経済同友会に参加するのは、私が初めてのケースだと聞ききました。現在も経済同友会の幹事をつとめていますが、幹事のなかで医師は私だけです。
竹内
若い時期に小林さんをはじめとした日本を牽引する経営者の話を直接聞けたというのは、素晴らしい経験です。現在、医師で経営者という方は、MBA取得者やコンサルティング会社からの転身者が多いようです。実学で学び経営者として成功されている竹川理事長を拝見していると、学位など関係ないということを感じます。他の医師のみなさんにもいい刺激になっているのではないでしょうか。
竹川
確かに若い病院経営者に出会うと、「経営についてどうしたら学べるのでしょうか」と聞かれます。彼らはたいてい右往左往しています。私は座学で経営の勉強をしたことがないので、教えることができないのですが。
竹内
経営とは形式知ではなく暗黙知なのです。暗黙知というのは、座学の勉強からは得られない知識です。人伝えから学ぶ、現場から学ぶしかありません。竹川理事長はそれを実践してきたのではないでしょうか。それはホームページ上で公開されている理事長トークを読んでもわかります。‘自らの考えを社会に表明する'という意味でとても素晴らしいことです。MVVを作っただけではなく、それをどうやって実践しているかを発信されています。理念は作ることも大切ですが、それをどうやって末端まで行き渡らせるかということが大変重要であると考えています。頭で考えるだけではなく、指先まで行き渡らせる。今回の東日本大震災では健育会グループの指の先、末端にまでMVVが浸透しているように感じました。特に震災発生の30時間後には、現地に本部のスタッフの方が到着していたとお聞きして、大変驚きました。

理事長トーク