>Vol.13
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対談の様子

竹内
石巻港湾病院のことを竹川理事長にうかがってから、アメリカでことあるごとにこの話をさせて頂いています。さらに感動したのは石巻港湾病院の医師の話です。まだ雪も降る寒い季節なのに、患者さんに自ら着ていた服を提供して半袖で震えながら診療をしていたと聞きました。
竹川
そうです。電気、ガス全て止まりました。暖房もきかず患者さんの布団や毛布も足りませんでした。1階の職員用のロッカーも全て流されてしまい、職員は十分な衣類もなく、暖房も効かない、真っ暗の中を一晩過ごしました。
竹内
教育だけで人間がこのような行動がとれるとは思えません。それが出来たことをどう思われますか。災害時の訓練はしていたのでしょうか。
竹川
石巻港湾病院は、川から近い位置にありますので、従来から大雨や台風の浸水時の対策として患者さんを避難させる訓練はしていました。それが良かったのかもしれません。しかし、今回の津波は想定外の出来事でした。地震発生から連絡も取れませんでしたので、今回の震災に関して現場の職員の行動について、何も私からは指示はしていません。元々、医療を仕事として志す人は使命感を持っていると思いますが、教育によって磨かれた結果だと思います。
竹内
バリューでは‘患者さんには「質の高いサービス」を'と謳われていますが、患者さんが第一だと言う考え方が浸透しているということではないでしょうか。
竹川
そうだと思います。震災発生時、石巻港湾病院の職員たちは、患者さんの命を守ることを第一優先に行動しました。自分たちも家族や自宅が被災した被災者であるにもかかわらずです。本当に感動しました。

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